嵐山は、標高375メートルの山で国の史跡・名勝に指定されており、もとは、対岸の小倉山と併せて小倉山と呼ばれていた。今も昔も、桜と紅葉の名所である。
渡月橋は、その起源については定かでないが、嵯峨天皇の行幸に際し架設されたという説、憎の道昌が承和3年(836年)に大堰川の修築を行った際に架設されたという説など諸説があるが、9世紀前半には架けられていたと考えられ、架設当初は法輪寺橋と呼称されていた。渡月橋と呼ばれるようになったのは、亀山上皇が朱塗りの美しいこの橋を「満月の渡るに似る」として渡月橋と命名したと伝えられている。現在かかっている渡月橋は昭和7年(1932年)の洪水で旧橋が流された後、鉄筋コンクリート製で造られたものもので長さ155メートル、幅11.2メートルとなっている。渡月橋の一帯は嵐山公園として整備され、観光客が多く訪れ交通量も多いため、付近の道路は慢性的に渋滞となっている。特に春の桜、秋の紅葉時期は人出が多い場所である。
|