まるでキノコが大地からニョキニョキ生えたような奇岩群カッパドキア。実はこれ2000万年前の火山の爆発により堆積した溶岩と火山灰が長い年月をかけて浸食され、柔らかい凝灰岩が侵食されてできた自然の造形なのだ。しかもキノコ状の岩は1つや2つではなく見渡す限り広がっている。ここは自然が偶然作り上げた風景では、世界でも群を抜く奇抜さなのだ。 このカッパドキアを擁するギョレメ国立公園は、文化遺産の要素も兼ね備えた複合遺産だ。というのも、この地は迫害されたキリスト教徒の絶好の隠れ家だったのである。奇岩の側面に居住跡は残っているが、実は地下にも想像を絶する巨大都市が眠っている。